熊本・大分震災について

kumamotojyou2016年(平成28年)4月14日21時26分以降に熊本県と大分県で相次いで発生している地震である熊本・大分震災について、被災者の皆様にはお悔やみを申し上げますとともに、皆様にはこの間、全く情報をアップできなかったことをお詫び申し上げます。

まだまだ現段階でレポートが出せる状況ではなく、ひとまず「市民キャビネット災害支援部会」の災害支援の状況報告を中心に、今回の震災の特徴と現状での課題の一端でもレポートできればと思います。第一弾のレポートで、まだ引き続く地震であり、本格的な支援ボランティアの活動はこれからというところであり、地震そのものが進行中というところでは、きちんとしたレポートはもう少し時間が必要だとご容赦ください。

***************  映像 国土地理院の映像を資料としておきます。

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今回の震災の大きな特徴は、私たちが次に来ると想定していた南海トラフや首都圏直下型のプレート型地震というより、むしろ、全国に無数にある断層帯の誘発型、地域直下から広域に続く連動した地震であるといえるだろう。今回の地震は、日本が地震列島であり、この規模の断層帯の災害はいつ、どこで起こっても不思議ではないことを改めて教えたものとして特筆すべきではないだろうか。また、これをきっかけに今後の展開はさらなる大規模災害の予兆とも取れる可能性を持っている。
その意味でも大きな本震から余震を経てだんだんと収束するといった、今までに経験し想定したものではなく、群発地震の怖さでもある。

5月2日までに、気象庁の震度階級で最も大きい震度7を観測する地震が2回発生している。耐震基準を満たした建造物でも、震度7を2回以上想定している訳はなく、前震、本震といった呼び方kumamoto3も初体験であり、その後も震度4や3など今なお体に感じる余震は1000回以上で、連動している活断層での被害はまだまだ予断を許さない。使いたくない言葉だが、まさに「想定外」の震災であり、その対応には再検討が必要な「進行している災害」という特徴を考えるべきではないだろうか。

もう一つの特徴とは言えないかもしれないが、被災した方々には申し訳ない言い方になるが、この規模の地震でありながら、大都市圏でなく郊外や農村部のため死者や被災者人数は多くなかったことがあげられる。これが大阪や東京といった人口密集地で起こるとしたら、どんな大規模災害になるかの想像力も必要だろう。火災なども少なく、大きな山崩れなどもありながら被害は最小限に食い止められたともいえる。

その分、公助である自衛隊、警察、消防などの初動体制が早く、事前にボランティアの流入を規制するようkumamoto4な行政の動きもあり、多くの災害ボランティア団体が活動を自粛して混乱が少なかった面もあった一方で、被災者への支援が遅れての危機的な状況や避難所での苦労が多かった面もみられた。
これは行政側が「熊本に地震はない」といった油断や訓練などの不足で対応が遅れたという理由であるよりも、そもそも現状の災害対策基本が各基礎自治体の権限や対応が優先であり、県や国が同じ被災者である小さな行政に任せるような、「被災地主義」の対策という政策的な問題にも思える。行政も被災者であり、人員不足での避難所開設、支援受容力、罹災証明発行など多種多様な災害対応を小さな市町村に委ねるのは限界があるのは、東日本大震災でも十分理解されてきたはずである。

kumamoto6それでいながら中央から乗り込んだ災害対応の副大臣が「政府に逆らうのか」と変な政治的パフォーマンスで墓穴を掘り、現場を混乱させるなど、まさに災害対応でのマネジメント、ICS(インシデント・コマンド・システム)のあってはならない事例を残した感じだろう。これは「災害立国」としての平時での分権の強化と共に、災害時での各省庁の縦割りの弊害をなくす中央集権的な日本版FEMAの重要性を改めて教訓として提示してくれている。日本の国づくりのあり方として真剣に取り組まなければならないことを学びたい。

避難所kumamoto5運営などでの状況や現状のボランティアの対応、課題などについては、過去の教訓が生かされない現実があらわされているが、いま起こりつつある事例だけに、もう少し時間を置いた上に検証し、レポートする必要があるだろう。

災害支援部会の細かな活動についても後日、詳しく報告したい。その間にはぜひ、募金活動で応援していただければ。
この義援金と支援金の違いや有効性などもfacebookなどで発言しているので、いつかまとめて一緒に考えられればと思い、今回は割愛させていただこう。とりあえずの第一報ということで。

 

 

 

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